フッ素の大切さ
だんだんと暖かくなってきましたが
春は少し風が強いですね
季節の変わり目は体調を崩される方も多いようです
今日はフッ素についてお話したいと思います
よく「フッ化物配合歯磨剤」と言う文字を見たり
聞いたりしませんか?
お子さんにフッ素を塗られる方も多いと思います
フッ素にはむし歯予防効果があって
フッ素が歯の表面に酸で溶けにくいフルオロアパタイトを
作るため、う蝕に効果的だと考えられていましたが
ある博士がフッ素がう蝕予防効果を発揮するのは
「再石灰化促進」であることを発表したのです
この研究結果によって1000ppmのフッ化物を配合した歯磨剤の使用後
お水で口をすすいでも口腔内に残る低濃度のフッ素でも
う蝕予防に効果があることの根拠になりました。
今では高濃度のフッ素塗布では、フルオロアパタイトとともに
唾液に溶けにくいフッ化カルシウムがエナメル質表面により多く
できることが分かり、そこから低濃度のフッ素が長期間にわたって
徐放されて再石灰化を促進することが分かったのです。
1980年、低濃度のフッ素が主役に!!
まずは、再石灰化の前に”脱灰”について。
口腔内の細菌は食べ物の糖から酸を作り口腔内のpHを中性から酸性に変えます。
歯のエナメル質と言われる成分は酸に弱く、酸性になると溶け出してしまいます。
これを脱灰と呼びます。
酸性になった口腔内は15~30分経つと唾液により
酸性から中性に戻り、脱灰も止まります。
その後、唾液中のカルシウムやリンが脱灰した場所に戻り
再び石灰化が始まります。
これが再石灰化です。
脱灰と再石灰化は食事のたびに繰り返されていることになります。
ちなみに脱灰は結晶を破壊するだけなので短時間ですが
再石灰化はカルシウムやリンを積み上げているため
時間がかかるんです。
なので、食事をとる回数が多ければ多いほど
酸性の時間が長くなりますから
再石灰化の時間が短いと脱灰の進行が早く
表面が崩壊し、再石灰化する前に
むし歯になってしまうのです
では、再石灰化を促進させるためには?
脱灰した表面にアパタイトが沈着する決め手となるのが
リン、カルシウム、フッ素の3つです。
ただ、唾液中のリンとカルシウムは個人差があるため
決定打はフッ素ということになります。
フッ素があることで再石灰化のスピードはぐっと速くなります。
う蝕は年齢に限らず増え続けているのが現状です。
予防で肝心なのが、いかに多くの量のフッ素を長時間、口腔内に保持できるか!!です!!
歯磨き粉を購入される際は裏側を見てもらい
フッ化物高濃度配合を意識してもらえればと思います