認知症になりたくなければ歯を守りましょう(30)
脳の老化を防ぐ歯のケア方法・・・・・・その5
(2)歯磨きが1日2回の方〈レベル2〉→「歯周病ケア」をマスターしましょう(2)
どんなに時間をかけてブラッシングをしても、歯ブラシではどうしてもうまく磨くことができないのが、歯と歯の間です。
歯並びによっては、歯と歯の間に歯ブラシが届かないこともあります。
「日本歯科保存学会雑誌」に掲載されたデータによると、歯ブラシでどんなに丁寧に磨いても、プラークの60%程度しか落とすことができないことがわかっています。
そこで必要になるのが、歯と歯の間を磨くための「歯間ブラシ」や「デンタルフロス(糸ようじ)」です。
かつて、アメリカのマスコミから「フロスか、死か」という発信がされて、世界中にセンセーションを巻き起こしたことがありました。
これは、フロスなどを使って歯間清掃をしなければ、歯周病になってさらに認知症や全身疾患リスクが高まることを端的に言い表したフレーズです。
このフレーズからもわかるように、歯周病発症リスクが高くなる35歳を過ぎたら、歯ブラシでのブラッシングに加えて、歯間ブラシやフロスでの歯間清掃が不可欠になるのです。
では、歯間を磨くためには、「歯間ブラシ」と「デンタルフロス」のどちらを使えばよいのでしょう。
その答えは難しいです。
というのは、その方の口腔内に状態によって違ってくるからです。
一般的に言われているのは、歯と歯の間に隙間があれば歯間ブラシを使い、隙間が無ければフロスを使うとされています。
ですが、その方の口腔内を診査してみなければ、はっきりしたことは言えません。
さらに歯間ブラシやフロスの選び方や使い方も、こういうペーパー上ではきちんとした説明が難しいので、歯科医院で歯科衛生士さんにしっかり教えてもらうようにしましょう。
その方が、確実ですし、早くマスターできると思います。