歯磨剤ついて
みなさんこんにちは
今日は、歯磨き剤についてお話ししたいと思います。
今では、薬局やスーパーの歯磨き剤コーナーには、たくさんの種類が並んでいて、
どれを買おうか?とても迷うところです。
厚生労働省が発行した「歯口清掃指導の手引き」には、歯磨剤は歯ブラシと併用して、
歯口清掃の効果を高めるために用いられる材料である、と記載されています。
また、歯磨き剤はその成分によって、
化粧品・・・基本成分のみでできているもの
医薬部外品・・・基本成分に薬用成分が加えられたもの
の2種類にわけられます。国内で販売されている約90%が医薬部外品で、そのうち
80%がフッ素配合です。
医薬部外品の歯磨き剤には、狙った効果によって、下記のうち1つか2つの薬用成分が
含まれていることが多いです。
①プラーク(歯垢)除去・再付着抑制
ラウリル硫酸ナトリウム、クロルヘキシジン、デキストラナーゼ、イソプロピルメチル
フェノール
●細菌の細胞壁に結合し抗菌性を発揮したり、陽イオン界面活性作用による洗浄効果と
細菌の細胞膜を変性させることで殺菌したりします。
②再石灰化・歯質強化(虫歯予防)
フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第一スズ
●プラーク中の酸産生の抑制、再石灰化の促進および歯質強化。最近では、1450ppmの
高濃度のフッ素配合歯磨剤が出ていますが、これは6歳未満の子供には使用できないので、
注意が必要です。
③歯石沈着防止
ポリリン酸ナトリウム
●歯石は唾液中のカルシウムとリンが反応し、リン酸カルシウムが形成される事で
でき始めます。このリン酸カルシウムの生成を阻止します。
④歯周病予防
トラネキサム酸、グリチルリチン酸、ビタミンE、イプシロン-アミノカプロン酸
●歯周病原細菌の殺菌、歯肉の炎症軽減作用
⑤象牙質知覚過敏の抑制
乳酸アルミニウム、硝酸カリウム、塩化ストロンチウム
●象牙質表面において結晶化し、象牙細管のブロックを行う。また、細胞外カリウム
イオン濃度を増加させ、感覚神経の活性を低下させます。
⑥色素沈着物(タバコのヤニ等)の除去
ポリエチレングリコール
●歯に付着する色素の多くは油性であるため、水にも油にも溶けるポリエチレングリコール
が色素を除去しやすくします。
⑦口臭予防
塩化亜鉛
●口臭のおもな原因である硫化水素、メチルメルカプタンなどに作用し、口臭を抑制します。
どの歯磨き剤が良いのかわからない、と言う方は参考にして選んでみてください
ただし、歯磨きの主役はあくまでもハブラシですどんなに良い歯磨き剤だとしても、
上手く磨けていなければ、その効果は発揮できません。
歯科医院で定期的なクリーニングを受け、自分では落としきれない汚れをキレイにし、
ブラッシングのチェックもしてもらいましょう