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認知症になりたくなければ歯を守りましょう(19)

口腔内細菌がもたらすさまざまな病気(5)・・・心筋梗塞

・歯周病の炎症が、心臓の血管にも飛び火します

歯周病菌が原因で、心疾患にかかりやすくなることもわかっています。

いわゆる「心筋梗塞」が、その代表です。

心筋梗塞の主な原因は、心臓をとりまく冠動脈が動脈硬化を起こすことです。

動脈硬化を起こす一因は、歯周病菌の影響でつくられる炎症物質が心臓に流れ込むことにあります。

その結果、冠動脈が傷んでボロボロになってしまうのです。

日本歯科衛生士会によれば、歯周病患者さんは、心筋梗塞を含む心血管疾患の発症リスクが1.15~1.24倍も高まると言われています。

歯周病とは、言葉を換えると、慢性炎症疾患です。

口の中で慢性的に起きている炎症が、脳の血管に飛び火すれば脳血管疾患、心臓の血管に飛び火すれば心疾患の原因になります。

慢性炎症疾患である歯周病は、血管を通して、常に全身に炎症をまき散らしています。

このことが認知症や全身疾患のリスクを高めているのです。

また、歯周病患者さんは、感染性心内膜炎にもかかりやすくなります。

これは、血流に入った歯周病菌などの口腔内細菌が心臓の弁などにくっついて炎症を起こす感染症です。

公益財団法人8020推進財団によると、ラットの心疾患モデル実験では、プラークに含まれる細菌の一種であるレンサ球菌は、ほぼ100%の確率で心臓の内膜などに感染するそうです。

歯磨きなどのケアにより、歯周病菌やむし歯菌、レンサ球菌などを減らさなければ、かなりの高い確率で感染性心内膜炎を患うことになります。

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