認知症になりたくなければ歯を守りましょう(27)
脳の老化を防ぐ歯のケア方法・・・・・・その4
1、歯磨きが1日1回の方〈レベル1〉→「基本ケア」をマスターしましょう(その1)
・基本ケア→これだけは身に付けたい歯磨き方法
歯磨きは1日1回以下という方は、まずはその1回でしっかりと歯の汚れを落とすテクニックを身に付ける必要があります。
そのために覚えていただきたいのは、非常に簡単なことです。
それは、歯磨きの時間を、ほんの数分、長くするということです。
ところで、私たち日本人は、いったいどのくらいの頻度や時間で歯磨きをしているのでしょうか?
歯磨きの回数や時間について、10~60代の日本人男女1200人を調査したところ、最も多かったのが1日2回磨く人で、全体の約50%。
また、歯磨き1回あたりの平均時間は1~3分だったそうです。
この1~3分という時間は、歯に付いた汚れを落とすには短かすぎるようです。
なぜなら、歯周病菌やその他の口腔内細菌の塊であるプラークを落とすには、10~15分は必要だからです。
上下とも永久歯が生えそろっている人は、全部で28本の歯があるのが一般的です。
プラークを落とすには、この1本1本を、それぞれ20~30回ずつブラッシングする必要があります。
歯ブラシを動かす幅は、5~10mm程度です。
2~3本まとめて磨くのではなく、小刻みに歯ブラシを動かして、1本ずつ磨きます。
これを28本の歯のすべてに対して行うと、だいたい10~15分かかります。
効果のある歯磨きを行うには、本来、これくらいの時間がかかるものなのです。
とは言え、慣れない人が10~15分も歯を磨くのは大変ですし、ましてそれを習慣にするのは、人によっては難しいのではないでしょうか。
ですから、まずは続けて5分間、しっかり磨くようにしましょう。
今、あなたが歯を磨く時間が3分以下なら、ほんの数分だけ磨く時間を延ばして、1回の歯磨きを5分間にする癖をつけましょう。
これが習慣になれば、以前にお話したように、生涯医療費が1000万円も安くなる可能性があるのですから、やった方がお得というものです。
ちなみに、1日に2回以上歯を磨く人であっても、1回にかける時間が5分以下であれば、しっかり磨けていない可能性があります。
大事なのは、1日に1回は、徹底して歯の汚れを落とすことなのです。